交通事故による靭帯損傷について

バイクや自転車あるいは歩行中に車にはねられる事故で見られるのが、ひざの靭帯損傷です。

そんな靭帯損傷についてここでは説明していきます。

 

1 靭帯の損傷

靭帯にはある程度の弾力性がありますが、交通事故など外部から大きな力が加わることにより伸びたり断裂したりすることがあります。

これが靭帯損傷です。

交通事故でよく見られるのが、衝突などによるひざの靭帯損傷です。

ひざ関節には4つの靭帯があります。

 

内側側副靭帯

内側側副靱帯は、ひざの内側にある靭帯です。

ひざが横方向に動かないためのストッパーの役割をしています。

ひざの靱帯損傷の中ではこの内側側副靭帯損傷が最も多く、十字靭帯損傷や半月板損傷と合併して起こるケースもあります。

 

外側側副靭帯

外側側副靱帯は、ひざの外側にある靭帯です。

内側側副靱帯と同様、横方向の動きを制限し、ひざの安定性を保っています。

 

前十字靭帯

前十字靱帯は、すねの骨である腓骨が前にでないように止める役割を持っています。

自然治癒はほとんど不可能であり、保存的な治療ではなく手術による治療が選択されるケースが多いです。

 

後十字靭帯

後十字靱帯は、腓骨が後ろにずれないように止める役割の靭帯です。

前従事靭帯と交差するような形で大腿骨と頸骨をつないでいます。

 

2 靭帯損傷の治療方法

靱帯を損傷した際は、保存療法か手術療法のいずれかの治療を行うことになります。

 

保存療法

保存療法は、外科的な手術を行わない治療法です。

内側側副靱帯や後十字靱帯を損傷したときは、まず保存療法を行うことが多いです。

 

手術療法

外科的な手術による治療です。

靭帯修復術と靭帯再建術という2通りの手術がありますが、前十字靭帯損傷においては、自分の腱をひざに移植する靱帯再建術が行われることが一般的です。

 

3 ひざの靭帯損傷による後遺障害等級認定

交通事故でひざの靭帯を損傷した場合、治療を続けても、痛みや可動域制限といった後遺症が残ることがあります。

ひざの靭帯損傷による後遺障害には下記のものがあります。

 

動揺関節

動揺関節とは、関節の安定性が損なわれ、ぐらつきが生じるような状態をいいます。

 

・常時硬性補装具を必要とするもの…準用第8

・時々硬性補装具を必要とするもの…準用第10

・重激な労働等の際以外には硬性補装具を必要としないもの…準用第12

 

可動域制限

靱帯損傷によって、膝の可動域が制限され、事故以前のように動かなくなることがあります。

可動域が制限されたかどうかは、健側との比較によって判断します。

 

ひざ関節の可動域制限は、以下の後遺障害等級に認定される可能性があります。

1011      一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの

127        一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの

 

膝に痛みがある場合

可動域制限や動揺関節でなくても、靱帯損傷による痛みが残ってしまった場合、神経症状として以下の後遺障害等級に認定される可能性があります。

 

1213      局部に頑固な神経症状を残すもの

149        局部に神経症状を残すもの

 

4 ひざの靭帯損傷の後遺障害慰謝料

後遺障害等級の認定を受けると、後遺障害慰謝料を請求できます。

その金額は、1級~14級の等級と、3種類の算出基準によって決まります。

 

ひざの靭帯損傷による後遺障害で請求できる可能性がある後遺障害慰謝料の金額を自賠責基準と弁護士基準で比較すると、以下のようになります。

 

8   331万円か830万円

10 190万円 か550万円

12 94万円か290万円

14 32万円か110万円

 

5 交通事故によるひざの靭帯損傷で後遺障害の認定を受けるために

漫然と受け身でいては認定されるべきものも認められなくなります。

下記の点を気を付けましょう。

 

事故後はすぐに病院を受診し、自覚症状を正確に伝える

事故後の初診で適切な検査を受け、靭帯損傷と診断されることが必要です。

事故直後から医師に一貫した自覚症状を訴えることで、事故との因果関係が認められる可能性が高くなるといえます。

 

症状を他覚所見によって裏付ける

靭帯の損傷は、レントゲンや関節鏡検査によって裏付けることができます。

そして、動揺関節の確認にはストレスレントゲンテストが極めて重要になります。

 

言うのは簡単ですが、必要な検査と治療をするには専門的な知識も必要です。

このような場合、交通事故に精通した弁護士に依頼すれば、申請においてどのような検査結果が必要かというアドバイスが得られますし、弁護士基準で算出した慰謝料の金額で交渉することもできるようになります。

 

交通事故による靭帯損傷で後遺症が残り、後遺障害等級の認定を目指す際は、交通事故に詳しい弁護士に一度相談してみることをおすすめします。

是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。

交通事故を常時多数扱っている弁護士だから出来るアドバイスをさせていただきます。

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島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、交通事故被害にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

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