交通事故の示談交渉でもめるケースとその対処法を徹底解説  

1.交通事故の示談交渉とは

交通事故の示談交渉は、多くの場合、加害者本人が加入している任意保険会社の担当者が交渉相手となります。

保険会社は年間に何十件もの示談交渉を行っているプロフェッショナルであり、交通事故の実務や専門知識に精通しています。

そのため、被害者が正当な賠償金を請求しても、保険会社が自社の支出を抑えるために低い金額を提示してくることが多く、当事者間でもめるケースが後を絶ちません。

 

2.交通事故の示談交渉でもめる7つのケース

交通事故の示談交渉において、被害者と加害者(または保険会社)の間でトラブルになりやすい代表的なケースは以下の通りです。

 

1. 示談金(慰謝料)が低額で、増額交渉に応じてくれない

加害者側の任意保険会社が提示してくる示談金(慰謝料)は、各社が独自に定める「任意保険基準」か、国が定める最低限の「自賠責基準」に近い低い金額で計算されていることがほとんどです。

本来、裁判などで認められる法的正当性の高い「弁護士基準(裁判基準)」と比較すると、2分の1から3分の1、場合によっては10分の1以下になることもあります。

被害者が「少なすぎる」と増額を求めても、保険会社は「社内規定の限度額です」「裁判をしないと増額できません」などと主張し、なかなか応じてくれないため、もめる原因となります。

 

2. 提示された「過失割合」に納得がいかない

過失割合は、事故の責任が加害者と被害者にそれぞれどの程度あるかを示すものです。

被害者に過失がつくと、その割合分だけ受け取れる賠償金が減額(過失相殺)されるため、賠償金が高額になるほど大きな影響を与えます。

特に、ドライブレコーダーなどの客観的な証拠がない場合や、駐車場内での事故、自転車同士の事故など過去の裁判例が少ないケースでは、双方の主張が対立しやすく、過失割合が決まらずに示談が進まないことがよくあります。

 

3. ケガの治療費の打ち切りを宣告された

ケガの治療が続いているにもかかわらず、事故から一定期間(むちうちの場合は3ヶ月程度が多い)経過すると、保険会社から「一般的な治療期間を過ぎたので、治療費の支払いを打ち切ります」と迫られることがあります。

まだ痛みが残っていて医師も治療が必要と判断している状況で治療費を打ち切られると、その後の治療費を自己負担しなければならなくなるため、大きなトラブルになります。

 

4. ケガと交通事故との因果関係や、治療の必要性を疑われる

事故から数日経ってから痛みやしびれなどの症状が出た場合(むちうち等)、保険会社から「事故とは無関係のケガではないか」と因果関係を否定され、補償を拒まれることがあります。

また、通院頻度が極端に低い場合や、漫然とマッサージや湿布の処方だけを受けている場合、「すでに治っている」「過剰な治療である」として治療の必要性を疑われ、治療費や慰謝料を減額されるケースもあります。

 

5. 加害者や保険会社の担当者の態度が悪い・威圧的

加害者から一切の謝罪がない場合や、保険会社の担当者が専門用語を多用して高圧的・強引に示談を迫ってくる場合があります。

これは、あえて冷たい態度や威圧的な態度をとることで被害者を委縮させ、低い賠償金で示談をまとめようとする意図があるとも言われています。

 

6. 示談成立後に新たな後遺症が発覚した

示談とは「これ以上は損害賠償を請求しない」という当事者間の合意であるため、一度示談書にサインをしてしまうと、後から痛みやしびれが生じて後遺障害が発覚しても、追加で治療費や慰謝料を請求することは原則としてできません。

示談のやり直しや追加請求を巡ってトラブルになることが多いため、安易な示談は禁物です。

 

7. 加害者が無保険(任意保険未加入)である

加害者が任意保険に加入していない場合、示談交渉の相手は保険会社の担当者ではなく、加害者本人となります。

専門知識がない者同士の話し合いになるため、慰謝料の相場が分からず話がまとまらなかったり、加害者が感情的になって話し合いに応じなかったり、示談が成立しても加害者に資力がなく賠償金が支払われない(踏み倒される)といったトラブルが起こりやすくなります。

 

3.交通事故の示談交渉でもめた場合の対処法

保険会社や加害者との示談交渉でもめたり、話が進まなくなったりした場合は、以下の対処法を検討しましょう。

 

1. 事故状況などの客観的な証拠を集める

過失割合や因果関係でもめている場合は、ドライブレコーダーの映像、現場の写真、目撃者の証言、実況見分調書(刑事記録)など、客観的な証拠を集めて提出することが重要です。

また、保険会社や加害者との電話やメールでのやり取りは、必ず日時や要点を記録・保存しておきましょう。

 

2. ADR(裁判外紛争解決手続)や調停を利用する

当事者同士での話し合いが行き詰まった場合は、「交通事故紛争処理センター」や「日弁連交通事故相談センター」などのADR機関を無料で利用することができます。

中立的な立場の弁護士が間に入り、和解のあっせんや審査を行ってくれます。

また、裁判所の調停手続を利用して、裁判官や調停委員を交えて話し合いによる解決を目指す方法もあります。

 

3. 交通事故に強い弁護士に相談・依頼する

示談交渉でもめた場合、最も確実で効果的な対処法は、弁護士に依頼して代理人になってもらうことです。

弁護士に依頼することで以下のメリットが得られます。

・保険会社が弁護士基準(裁判基準)での支払いに応じる可能性が高くなり、大幅な示談金の増額が期待できます。

・過去の判例や客観的な証拠に基づき、適正な過失割合を主張・立証してくれます。

・治療費の打ち切り延長交渉や、後遺障害等級認定のサポートなど、専門的な対応を任せることができます。

・保険会社や加害者との面倒な交渉をすべて代行してくれるため、精神的なストレスから解放され、治療や日常生活に専念できます。

 

4.費用が心配な場合は「弁護士費用特約」を確認

弁護士に依頼したいけれど費用が心配という方は、ご自身やご家族が加入している自動車保険や火災保険などに「弁護士費用特約」が付帯されていないか確認してください。

この特約を利用すれば、着手金や報酬金などの弁護士費用を保険会社が負担してくれるため、自己負担なしで弁護士に依頼できるケースがほとんどです。

 

5.まとめ:妥協せず、早めに専門家へ相談を

交通事故の示談は、一度成立してしまうと後からやり直すことが非常に困難です。

相手の強引な態度や低額な提示に妥協してサインをしてしまうと、本来受け取れるはずの適正な賠償金を得られず、後悔することになりかねません。

また、示談には時効(人身事故で5年、物損事故で3年など)があるため、放置し続けることも危険です。

示談交渉で少しでも「おかしい」「納得がいかない」と感じたら、一人で悩まず、できるだけ早い段階で交通事故に強い弁護士の無料相談などを活用し、正しい対処法のアドバイスを受けることを強くおすすめします。

是非島・鈴木法律事務所の初回無料相談をご利用ください。

交通事故を多数扱ってきた経験とノウハウから、事案に即した適切なアドバイスをさせていただきます。

 

 

運営者情報

島武広島・鈴木法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
当サイトでは、交通事故被害にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。

初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。
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