バイク左折巻き込み事故の過失割合 弁護士が徹底解説
1.巻き込み事故とは?バイク側が受ける理不尽な主張
交差点で四輪車が左折する際、左側を直進(またはすり抜け)してきたバイク(自動二輪車や原付)と衝突する「左折巻き込み事故」は、交通事故の中でも特に発生件数が多く、かつバイク側が深刻なケガ(重傷や後遺障害)を負いやすい事故です。
この事故が起きた際、四輪車のドライバーや保険会社から「バイクが勝手に左側からすり抜けてきたのだから、バイクが100%悪い」「ウインカーを出していたのに突っ込んできた」と、バイク側に大きな過失があるかのように強く主張されることが頻繁にあります。
しかし、法的な観点(道路交通法)から言えば、左折する四輪車には「あらかじめできる限り道路の左側端に寄る義務(左方への寄行義務)」「すぐに停止できる速度で曲がる徐行義務」「左後方から来るバイクや自転車がいないかを十分に確認する義務」という極めて重い注意義務が課されています。
巻き込み事故が起きたということは、四輪車がこれらの義務のいずれか(またはすべて)を怠ったと推認されるため、原則として「四輪車側の過失が圧倒的に重い」というのが裁判実務における大前提となります。
2.基本の過失割合は「事故前の走行順序」で決まる
巻き込み事故の過失割合は、事故の瞬間だけでなく「交差点の30m手前の地点で、四輪車とバイクのどちらが前を走っていたか」という走行順序によって、2つの基本パターンに分けられます。
① 四輪車が最初から前を走っていた場合(先行車の左折)
交差点の30m手前の地点で、すでに四輪車がバイクの前を走っており、そこから左折の合図を出して曲がった場合の基本過失割合は【バイク 20:四輪車 80】となります。
四輪車の過失が重いのは当然ですが、バイク側にも「前を走る車の動向を注視する義務」があるため、2割の基本過失が設定されています。
② 四輪車がバイクを追い越して(追い抜いて)左折した場合
交差点の30m以内の地点で、四輪車が直進するバイクを右側から追い越す(または追い抜く)形で前に出て左折した、あるいはほぼ並んで走りながら左折した場合の基本過失割合は【バイク 10:四輪車 90】となります。
このケースでは、四輪車はバイクの存在を認識した上で無理な左折を強行したとみなされるため、四輪車の責任がより重く(90%)問われます。
3.バイク側の過失が「加算」されてしまうケース
上記の基本過失割合(バイク側10〜20%)は、バイク側に「著しい落ち度」があった場合には、さらに加算されて不利になってしまいます。
・四輪車がすでに左折を開始していた(既左折):四輪車が明らかに左折の動作に入っているのに、バイクが無理に横に入り込んだ場合は「+10%」加算されます。
・速度違反:バイクが制限速度を15km/h以上オーバーしてすり抜けていた場合は「+10%」、30km/h以上オーバーしていた場合は「+20%」という重い過失が加算されます。
・著しい前方不注意や重過失:スマホを見ながらの運転、極めて危険な蛇行運転、飲酒運転などがあった場合は、さらに「+10%〜20%」の過失が加算されます。
保険会社は「バイクがすり抜けてきた」という事実だけを誇張して過失を増やそうとしてきますが、「すり抜け=即座に過失加算」ではありません。バイクの速度や進入のタイミングが法的にどう評価されるかが重要です。
4.四輪車側の過失が「加算(バイクに有利に)」されるケース
逆に、四輪車側の運転がずさんであった場合は、四輪車の過失がさらに重くなり(100%に近づき)、バイク側の過失が減算されます。
・合図(ウインカー)の遅れ・なし:交差点の30m手前でウインカーを出さず、曲がる直前や曲がりながら合図を出した場合(合図遅れ)は四輪車に「+5〜10%」、全く出さなかった場合(合図なし)は「+10〜20%」加算されます。合図なしの場合、バイクの過失がゼロ(0:100)になることも十分にあり得ます。
・大回り左折(あおりハンドル):左折する前に一度右に膨らんでから曲がる行為は、バイクに「直進する」と誤解させるため極めて危険であり、四輪車に「+10〜20%」加算されます。
・左端に寄らない運転(左方不寄):左折前に道路の左端に十分に幅寄せせず、バイクが入り込めるスペースを空けたまま曲がった場合も、四輪車に「+10%」加算されます。
・直近左折・徐行なし:バイクがすぐ左後ろに迫っているのを見落としたり、減速せずに急に曲がったりした場合も、四輪車に「+10%」加算されます。
5.証拠が命!保険会社の提示を鵜呑みにしない
保険会社が提示してくる過失割合は、警察が正式に決めたものでも裁判所の判断でもなく、あくまで「保険会社が自社に有利なように解釈した主張」に過ぎません。
特に巻き込み事故では、「バイクの速度違反があった」「ウインカーは出していた」と、事実とは異なる前提で計算されていることが多々あります。
この不当な過失割合を覆すためには、客観的な証拠が絶対的に必要です。
・ドライブレコーダーの映像(最も強力な証拠であり、ウインカーのタイミングや大回り左折の有無が一目でわかります)
・実況見分調書(警察が作成した事故現場の記録で、弁護士を通じて取り寄せ可能です)
・車両の損傷写真や道路の痕跡
これらの証拠を揃え、「いつ、どの位置からバイクが左側に入ったか」「四輪車の合図や左寄せは適切だったか」を法的に正確に分析しなければなりません。
6.弁護士に依頼する絶大なメリット
巻き込み事故の過失割合の交渉は、複雑な修正要素(ウインカーの有無、追い抜きの順序、速度など)が絡み合うため、法律の知識がない一般の方が保険会社のプロと対等に渡り合うのは不可能です。
過失割合が1割(10%)不利になるだけで、重傷事案であれば受け取れる賠償金が数百万円から数千万円も減らされてしまいます。
交通事故に強い弁護士に相談・依頼すれば、以下のような絶大なメリットがあります。
・客観的な証拠を基に、判例基準(別冊判例タイムズなど)に照らし合わせて、最も有利で適正な過失割合を導き出し、保険会社の不当な主張を論破してくれます。
・過失割合の適正化だけでなく、慰謝料や休業損害などの賠償金そのものを、最も高額な「弁護士基準(裁判所基準)」で請求するため、最終的な手取り額が大幅に増額する可能性が高まります。
・ご自身の保険に「弁護士費用特約」が付帯されていれば、実質的に自己負担ゼロで依頼できるケースがほとんどです。
「バイクが悪い」と理不尽な主張をされて悔しい思いをしている方、提示された過失割合に少しでも疑問を感じた方は、示談書にサインをする前に、一刻も早く弁護士の無料相談を活用してください。
是非島・鈴木法律事務所初回無料相談をご利用ください。
交通事故を専門とする弁護士として事案に即した適切なアドバイスをさせていただきます。
運営者情報
- 島・鈴木法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
-
当サイトでは、交通事故被害にまつわるお悩みに対して、弁護士の視点で解説をしています。また、当事務所にて携わった事案のポイントも定期的に更新しています。地元横須賀で「迅速な解決」を大切に代理人として事件の解決に向けて取り組んでいます。
初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。
弁護士紹介はこちら
最新の投稿
- 2026.10.27バイク左折巻き込み事故の過失割合 弁護士が徹底解説
- 2026.10.27 バイク正面衝突事故の注意点 弁護士が徹底解説
- 2026.10.27入通院慰謝料別表ⅠとⅡの違い 弁護士が徹底解説
- 2026.10.27歩合制給与の休業損害 弁護士が徹底解説
横須賀での交通事故にお悩みの方は
今すぐご相談ください
-
提示された示談金が
低すぎる -
適切な後遺障害等級の
認定を受けたい -
保険会社の対応に
不満がある -
過失割合に
納得がいかない -
治療費の打ち切りを
宣告された -
どのように弁護士を選んだら
いいのか分からない -
追突事故
-
バイク事故
-
死亡事故















