交通事故の治療費立替について、弁護士が解説

交通事故で怪我を負い通院したものの、自身で治療費を立て替えなければならないことがあります。

 

ただでさえ交通事故で辛い目に遭っているのに、治療費を自分で支払い続けることに不安を感じているのではないでしょうか。 そういった場合に対処できるよう治療費の立替について説明していきます。

1 交通事故の治療費立替が必要なケース、不要なケース

交通事故の治療費は、多くの事故では加害者の保険会社が直接医療機関に支払う(一括対応)が通常です。

 

しかし、治療費の支払いを拒否されてしまったら、被害者が立て替えて通院するしかありません。 立替しなければいけないケースと、立替しなくてよいケースは下記のとおりです。

1 立替が必要な場合

保険会社が任意一括対応をしてくれない

一括対応は相手保険会社が便宜上行う任意のサービスであり、法律的に強制はできません。 相手保険会社から一括対応を拒まれてしまったら自分で費用を立て替えないとなりません。

 

相手が任意保険に入っていない

一括対応は加害者の任意保険会社が行うものであり、相手が任意保険未加入の場合、一括対応をする保険会社自体が存在しないので自分で治療費を立て替えないとなりません。

なお、コロナ以前には殆ど任意保険未加入の加害者はいませんでしたが、最近では一気にその数が増えています。

こういった場合に対処できるように無保険特約などにご自身で加入しないとならない時代になってしまっています。

 

加害者が任意保険の示談交渉サービスの利用を拒否している

滅多にありませんが、加害者が自分は被害者と言い張って、自分の保険による対応を拒むことがあります。
こういったケースも最近増えています。

2 立替が不要な場合

  • 加害者の保険会社が一括対応に応じてくれる
  • 通院している病院が、加害者の保険会社に直接治療費を請求してくれる

2 治療費を立て替えても通院すべきか

立て替えた分の治療費をあなたが受け取れるのは、基本的には示談成立後です。 立て替えた分を受け取るまでに、数ヶ月~1年以上かかるケースもあります。

 

金銭的な事情で「通院回数を減らそうかな」「通院を辞めようかな」などと思う方も、いるのではないでしょうか。

 

しかし、治療費を立て替えてでも、通院を続けてください。

 

通院を継続することで

・最終的に正当な慰謝料を受け取れる

治療期間が長くなると通院慰謝料も高くなり、後遺障害が認定される可能性も上がります。

治療を止めてしまうと低額な慰謝料となり、本来認定されるはずの後遺障害が認められなくなる可能性があります。

 

・将来かかるかもしれない治療費を受け取れる可能性が上がる

一度治療を止めてしまうと、以後の治療は交通事故とは因果関係がないとして、相手保険会社はすべての項目について賠償金の支払いを拒みます。

近い将来痛みやしびれがひどくなる可能性もあります。必要な治療は継続しなくてはなりません。

3 立て替えた治療費を示談交渉前に回収する方法

立て替えた治療費を示談交渉前に回収する方法があります。

1 被害者の任意保険を利用する

ご自身の加入する自動車保険に人身傷害特約などの特約があれば、ご自身の保険が賠償金の大部分を支払ってくれ、その手続もやってくれます。

 

一括対応してもらえない場合、まずはご自身の自動車保険会社に相談しましょう。

2 加害者の自賠責保険へ直接請求する

相手の自賠責保険に自ら治療費などの賠償金を請求できます。

面倒な手続ではありますが、ご自身で請求することで立て替え治療費を受け取ることができます。

4 健康保険を利用する

治療費の立替える際、健康保険を利用して自己負担を軽減しながら通院することができます。

 

ただ、加入している健保組合によっては面倒な手続を強いられる上に、担当者が難色示す場合があります。 それでも健康保険を利用できるよう頑張ることは費用面では非常に有用です。

 

ただ、注意したい点があります。

  • 健康保険を利用して交通事故の治療を受け入れない医療機関があること
  • 健康保険を利用できても治療終了後に後遺障害診断書を書かないという医療機関があること

健康保険を利用する場合、事故の加入する健保組合と治療期間に以上のことを必ず確認してから利用しましょう。

 

非常に重い怪我で後遺障害が認定される可能性があるのに、健康保険を利用してしまったために後遺障害診断書を書いてくれる人がいないというのは避けなければなりません。

 

そのあたりは非常に重要であり、後から修正できないため、よくわからなかったり、不安があれば、すぐに弁護士に相談しましょう。

治療費の立替や請求に不安があればご相談を

以上、治療費立て替えについて説明してきました。

 

治療費の立替は可能な限り避けるべきであり、やむを得ない場合でも次善策を講じるべきです。

 

ご自身のみではうまくいかない、不安な場合は交通事故に注力する弁護士に相談しましょう。

 

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事情を伺い可能な限り負担の少ない方法がないか模索し、ベストな方法を提案させて頂きます。

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島武広島・鈴木法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
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