交通事故で相手保険会社が嫌がること
交通事故においては、基本相手保険会社のやり取りをしていかなくてはなりません。
そんな相手保険会社が嫌がることをここでは説明していきます。
対応を間違えると、交渉を打ち切られて弁護士が出てきてしまいます。
そうなると、「対応はしない、訴訟してください」と言われて音沙汰なしということも起こりえます。
そうならないようにするために必要なことを述べていきます。
保険会社が嫌がることといっても、①良い意味で嫌がること、と②悪い意味で嫌がることがあります。上で言った最悪の状況は②において可能性が出てきます。
以下分けて説明していきます。
1 良い意味での「保険会社の嫌がること」
(1)通院をしっかり行うこと
治療中に保険会社と対立することが多い問題の一つに治療費の打ち切りがあります。
保険会社が治療費の支払を打ち切ることのきっかけの一つとしては治療期間が空いてしまうことが挙げられます。
これは、治療期間が空いてしまうと、大して痛くないであろうと、もう治ったのではないかと推測されるためです。
概ね治療期間が2~3週間空いてしまうと、保険会社は治療費支払い打ち切りを打診してくることが多いように思います。
逆にいえば、通院の頻度がそれなりにあると保険会社としては治療費の支払を打ち切りにくくなります。目安としては週2、3回以上の通院があるとよいといえます。
したがって、被害者としては、症状がある場合は、医師の指示に従い、それなりの頻度で通院することが重要です。
(2)症状については受傷から早い段階で記録に残してもらうこと
何となく通院して医師の言われるがままに治療を受ける人と、自分の痛みや痺れをしっかりと医師に伝え、治療の効果の有無を検討したり、適切な時期に適切な検査をしたりした人では治療の結果も後遺障害の結果も変わってきます。
症状をしっかりと医師に訴え、それを診療録等に残してもらうことが重要になります。
保険会社も、事故から間もない時期にこれらの症状が、医療記録に記録されていれば、因果関係を否定しにくくなります。また、検査等ができる病院も紹介してもらい、症状の事故との因果関係を明らかにできれば、後の後遺障害申請や交渉の際に役に立ちます。
(3)医師の指示のもと休業する
休業損害は、実際の減収分を補うものですので、どんなに痛みをこらえて仕事をしていたとしても、減収がなければ休業損害が認められることはありません。
医師が休業を必要と判断している場合は、無理をせずに休みましょう。
逆に医師からの指示なく自己判断で休むと後で休業補償がもらえない可能性もあります。
(4)弁護士への相談・依頼
保険会社の職員は多くの交通事故事案を処理しており、交通事故の賠償交渉についてはプロです。これに対し、被害者の方は初めて事故に遭うという方が大半だと思います。保険会社の職員は、この知識、経験の差を利用し、被害者の方に対して有利に交渉を進めていきます。
しかし、被害者が交通事故に特化した弁護士に相談・依頼した場合、この有利な地位は無くなります。
また、弁護士は、保険会社が使う賠償の基準ではなく、より適正かつ高額な裁判基準で賠償金を算定し、裁判基準かそれに近い金額でなければ示談しません。そのため、弁護士が介入した場合、保険会社は支払う賠償金額が大幅に増えることになります。
被害者が弁護士に依頼するということが、保険会社の最も嫌がることかもしれません。
2 被害者にとって悪い意味での「保険会社の嫌がること」
(1)加害者に直接連絡をする
交通事故に遭った場合、加害者が任意保険に加入していれば、通常は、相手方の任意保険会社が被害者に対する窓口になります。保険会社が交渉の窓口になっている以上、加害者本人に直接連絡をとることは原則として避けなくてはなりません。
被害者の方の中には、保険会社から注意があったにもかかわらず、加害者本人に直接連絡をとり、賠償の交渉をしようとする方がいらっしゃいます。これは避けるべきです。
間違えて1回だけ直接連絡をした、程度ならなんとかなりますが、何度も注意されても繰り返すとクレーマーと認定されてしまい弁護士が出てくる可能性が高まります。
加害者に直接連絡をしたい気持ちは理解できますが、これは保険会社の態度を硬化させるだけで、被害者にとってメリットがありません。
加害者に保険会社がついている場合は、加害者に直接連絡をとることは避けましょう。
(2)法的に通らないことに固執する
法的に認められないことに固執すると、結果は変わらないのに解決が長引いてしまいます。保険会社の説明が信用できないという場合は、ご自身の請求が法的に認められるのか否か弁護士に相談してみましょう。いたずらに固執するのは得策ではありません。
担当者の手に負えないと判断されると弁護士が出てきてしまいます。
(3)根拠がない請求
保険会社も企業ですので、組織として支払って良い賠償金と言えるかどうかを検討します。
証拠も資料もなく、「払え、払え」といっても、社内の決済がおりません。
請求するには根拠となる資料を出すようにしましょう。
(4)不正な請求
痛くもないのに、怪我をしている振りをして請求をしても、保険会社は対応しないことがあります。中には、どう考えても対応すべきなのにしないケースもありますが、対応しないということは怪我を詐病と疑われている可能性があります。
治療の必要がないのに痛いふりをすると最悪詐欺罪に該当する可能性もあります。
以上、交通事故で保険会社が嫌がることを述べてきました。
おかしいことをしなければ、治療費を支払ってもらい、賠償金を得ることもできます。
もちろん弁護士に依頼すれば治療期間を延ばし、賠償金の金額を上げることができますが、おかしなことをせずに、無駄に訴訟を強いられることのないようにすることも弁護士に依頼することで実現できます。
まずは専門家である弁護士に相談することをお勧めします。
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