交通事故で後十字靭帯損傷(PCL)を負ったら?弁護士が解説
交通事故でひざを負傷して後十字靭帯損傷(PCL)の怪我をしたら、気を付けるべきポイントについてここでは説明していきます。
1 後十字靭帯損傷(PCL)
後十字靭帯(PCL)損傷は、交通事故において比較的起きうる怪我といえます。 特にダッシュボードに膝を強く打ち付ける事故(ダッシュボード損傷)やバイク事故などで発生しやすい外傷です。
主な症状は、膝の痛み、腫れ、そして「膝がぐらつく」「膝が抜ける」といった不安定感(動揺性)です。 この「不安定感」が、後遺障害等級の認定において非常に重要なポイントとなります。
重要な検査:ストレスX線検査
正確な診断や後遺障害の立証のためには、MRI検査に加え、「ストレスX線検査(レントゲン)」が不可欠です。
健康な側(健側)と怪我をした側(患側)を比較し、脛骨がどれくらい後ろにずれるか(後方動揺性)を客観的な数値で測定します。
交通事故をあまり扱わない弁護士の場合、このストレスレントゲンテストを行わないまま後遺障害申請してしまう場合があります。 この怪我については交通事故に注力する弁護士に依頼することが必須といえます。
2 後十字靭帯損傷の後遺障害等級
後十字靭帯損傷の後遺障害は下記の通りです。
- 第8級7号:常時、硬性補装具(装具)の装着が必要な程度の著しい動揺性
- 第10級11号:時々、硬性補装具の装着が必要な程度の動揺性
- 第12級7号:労働に影響はないが、一定の動揺性が残るもの
3 後十字靭帯損傷(PCL)の後遺障害慰謝料
交通事故の賠償金の計算には、3つの異なる基準が存在します。
- 自賠責基準: 国が定める最低限の補償基準。
- 任意保険基準: 各保険会社が独自に設定している内部基準。自賠責基準よりは高いですが、弁護士基準よりは低いことがほとんどです。
- 弁護士基準(裁判所基準): 過去の裁判例(判例)に基づき設定された基準。弁護士が交渉や裁判を行う際に用いる基準で、3つの基準の中で最も高額になります。
後十字靭帯損傷で認定されうる等級の「弁護士基準」による慰謝料相場は以下の通りです。
- 第8級:830万円
- 第10級:550万円
- 第12級:290万円
4 後十字靭帯損傷(PCL)の逸失利益
後遺障害が認定されると、後遺障害慰謝料のほかに「逸失利益」も請求できます。 逸失利益とは、「後遺障害が残らなければ、将来得られたはずの収入」に対する補償です。
これは、以下の計算式を基に計算されます。
事故前の収入 × 後遺障害による労働能力の低下率(労働能力喪失率) × 将来働ける期間(労働能力喪失期間)のライプニッツ係数
特に後十字靭帯損傷による動揺性が残ると、立ち仕事や力仕事に支障が出ることが多く、逸失利益は重要な補償項目となります。 重大な事故であるため、高額になることが多いといえます。
後十字靭帯損傷の賠償請求は弁護士へ
以上、後十字靭帯損傷について説明してきました。
非常に重い怪我であり、今後の生活に支障が出る可能性もあります。 安易な妥協は絶対にしてはならない事故であり、交通事故に注力する弁護士に依頼して正当な賠償金を獲得すべき事案といえます。
まずは島・鈴木法律事務所の初回無料相談をご利用ください。 交通事故を多数扱ってきた経験とノウハウから、事案に即した適切なアドバイスをさせていただきます。
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