バックする車にぶつけられたら
バックした車がぶつけた事故では、当然、後方確認を怠ってバックしてぶつかってきた側の責任が重くなります。
ただ、バックする車にぶつかられた側にも事故の責任があるとされるケースもあります。
ここでは、バックする車にぶつけられた場合について説明していきます。
1 バックする車にぶつけられたときの過失割合
バック事故の過失割合は事故状況によって異なります。
停車していてぶつけられた場合
駐車場で、駐車していた車が出庫するのを待って停車していたら、バックで出庫してきた車にぶつけられた場合、過失割合は0:100です。
信号待ちでの停車も、同じく0:100です。
道路外からバックしてきた車にぶつけられた場合
道路を進行していて、道路外から道路にバックで入ってきた車にぶつけられた場合の基本的な過失割合は、20:80です。
一般的に、道路外から道路に入る車は徐行や合図を出して道路を走る車の進行を妨げないようにする義務があることから、責任が重くなっています。
駐車場で徐行していたらバックする車にぶつけられた場合
徐行していたらバックする車にぶつけられた場合には、いくつかのケースが含まれます。
・バックで駐車区画に入る車にぶつけられた
駐車場を徐行していたら、駐車区画に入ろうとしてバックしてきた車にぶつけられた場合の基本的な過失割合は、80:20です。
駐車場は、駐車のための施設ですので、原則として、駐車区画へ進入する行為は、駐車場の通路の通行よりも優先されるべきと考えられています。
・バックで駐車区画から出る車にぶつけられた
駐車場を徐行していたら、駐車区画から出ようとしてバックしてきた車にぶつけられた場合の基本的な過失割合は、30:70です。
通路における他の車の進行を妨げることになることから、通路を進行する車に衝突しないようにする安全に配慮する重い注意義務が課されます。
・歩いていたらバックする車にぶつけられた場合
駐車場で駐車区画に入ろうとバックしてきた車が、歩行者にぶつかった場合、基本の過失割合は10:90です。
駐車区画を進行する車の運転者は、常に人の往来に注視しながら、いつでも停止できる速度で進行すべき義務があります。
2 バック事故で加害者側のよくある主張と反論法
加害者側から、こちらの主張する過失割合よりも、こちらに不利となる過失割合を主張された場合には、事故状況や事実の確認をしたうえで、対処する必要があります。
クラクションを鳴らさなかった
衝突回避のために警告のクラクションを鳴らすべきであったのに、鳴らさなかったことには過失があるから、鳴らさなかった側に重い過失割合があるという主張です。
警告のクラクションを鳴らすことができたのに鳴らさなかったとされてしまうと、5~20程度の過失割合を負う可能性があります。
反論としては、クラクションを鳴らしたのであれば、ドライブレコーダーなどの証拠を示して、クラクションを鳴らしたことを主張するとよいでしょう。
停車しておらず徐行していた
徐行していたとすると、徐行していた側にも事故責任があるとして一定の過失が認められることになります。
反論としては、停車していたのであれば、ドライブレコーダーや目撃者、もしくは駐車場の防犯カメラなどの証拠を示して、停車していたことを主張するとよいでしょう。
そちらの停車位置が悪い
事実なら停車した車両にも事故の責任があるとして、基本の過失割合から、停車していた車に不利に過失割合が修正されます。
反論としては、目撃者やドライブレコーダー、もしくは駐車場の監視カメラなどで事故状況の証拠を示して、こちらの主張が正しいことを再度反論することになります。
順路を守っていなかった
駐車場を進行する車は、駐車場内のルールを守るべき注意義務があります。例えば、順路を守っていない、一時停止を指示されていたにもかかわらず、守らずに事故が起こった場合には、守らなかった側に事故の責任が認められ、過失割合が加算されることがあります。
対処法としては、順路を守っていたのであれば、目撃者やドライブレコーダー、もしくは駐車場の監視カメラなどで事故状況の証拠を示して、こちらの主張が正しいことを再度反論することになります。
3 バック事故の示談金
バック事故に遭った場合、しっかりと賠償金をもらうことが肝要です。
そのポイントを説明します。
項目を落とさない
交通事故で被害者が請求できる損害の項目には、次のようなものがあります。
治療費、
通院交通費
付添看護費
入院雑費な
休業損害
入通院慰謝料
ここまでは怪我をすれば認められます。
後遺症による逸失利益
後遺症慰謝料
は後遺障害等級が認定されると以上の2つも請求できます。
過失割合は妥協しない
交通事故の態様別に基本的な過失割合が決まっています。
そこから5~20%程度過失割合が修正されることがあります。
ほどんどが別冊判例タイムズに基づいて決められます。
自身の事故について正しいものかしっかりと確認しましょう。
交通事故を専門とする弁護士に相談する
適切な額の示談金を受け取るためには、示談前に、増額可能性があるのか弁護士に相談するようにしましょう。弁護士は、あなたの状況を把握して、あなたの利益を一番に考え、法的知見や経験を踏まえて適切なアドバイスをしてくれます。
依頼すれば交渉も任せることができ、しっかりと賠償金を獲得してくれるはずです。
以上、バックする車との交通事故について説明してきました。
過失割合などご自身で判断できないことも数多くあるはずです。
まずは専門家である弁護士に相談しましょう。
是非当事務所の初回無料相談をご利用ください。
交通事故に注力する弁護士だからこそ出来るアドバイスをさせていただきます。
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初回相談は無料でお受けしておりますので、お悩みの方は、お一人で抱え込まず、ぜひ一度専門家にご相談ください。
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