死亡事故について~逸失利益・慰謝料・過失割合~

ある日突然、交通事故でご家族や大切な方を亡くされた悲しみは計り知れないものと思います。

 

このページをご覧の皆様の中には、そのような悲しみ、苦しみの中で、更に加害者との対応や警察への対応、或いは損害賠償のことでお悩みになられている方もおられると思います。

 

特に、一家の大黒柱という立場の方がお亡くなりになった際は今後の生活にも不安を覚えられているのではないでしょうか。

 

残念ながら、死亡事故においても他の交通事故同様に、保険会社からの提示は適切でないケースが少なくないのです。保険会社は営利企業であり、遺族の方の慰謝をすることよりも、自社の利益を確保することの方が重要なのです。

 

被害の状況について

死亡事故の損害賠償額は、過失割合の程度によって、大きく異なります

 

突然の事故に巻き込まれてしまって、「どうして・・・」「なぜ、うちの家族が・・・」と思っておられる中で、例えば「過失割合3割」などと言われると、「ふざけるな!」という気持ちになるのも無理はありません。

 

死亡事故の場合、被害者はお亡くなりになられているため、逸失利益や過失割合について、加害者の証言を基に被害者にとって不利な内容で計算が進められることがあります

 

このような場合は、弁護士に依頼すると、実況見分調書や事故目撃者の証言などから、被害者に不利な状況にならないよう代理人として活動し、適正な損害賠償金の受け取りが可能になります

 

任意の示談交渉を弁護士なしで行う際は、多くのケースで加害者寄りの過失割合を主張してきます。

 

逸失利益の計算について

また、死亡事故においては、逸失利益においては適切に賠償金の計算が行われていないことが往々にしてあります。

 

逸失利益とは、将来得られたであろう経済的利益を元に計算しますが、特に自営業や収入が安定的でない職業の場合には、大きく計算が異なってしまうことがあります。

 

また、その計算方法は、非常に専門的と言え、一般の方がすぐに理解するのは困難といえます。

 

死亡事故の逸失利益の算出方法

逸失利益=年収×(1-生活控除率)×(就労可能年数に対するライプニッツ係数)

 

また、死亡事故の逸失利益の算出は、被害者の職業によって算出方法が異なります

 

①収入を証明できる場合

交通事故前年の収入(税込み)

 

したがって、自営業の方は非常に低額となってしまうおそれがあります。

 

必ずしもご期待に添えないことはありますが、そのような場合弁護士を介しての交渉が必須といえます

 

②収入を証明できない人(求職者、主婦など)

賃金センサスの男女別全年齢平均賃金に基づいた額

 

平均賃金をのうちいずれかを採用するかについて争いうる余地もあります。

 

③無職者(幼児、18歳未満の学生、高齢者など)

賃金センサスの男女別全年齢平均賃金に基づいた額

 

尚、就労可能年数に対するライプニッツ係数(または新ホフマン係数)は、原則として、67歳までを就労可能年数としています。

 

学生でも、その学校や教育方針により変わる余地があります

※開業医・弁護士については70歳までとされる場合もあります。

※およそ55歳以上の高齢者(主婦を含む)については67歳までの年数と平均余命の2分の1のいずれか長期の方を使用します。

 

逸失利益は、特に若くして亡くなられた際非常に大きな金額となるので、慎重に交渉していくことが肝要です。

是非一度専門家である弁護士に相談し、納得のいく解決を目指すべきです。

 

死亡慰謝料の金額

交通事故の死亡慰謝料については、交通事故の迅速処理の要請や、各事故における公平感を維持させるべく基準が設けられ、同じような事故は同じような金額となるように運用されています。

 

死亡慰謝料の基準額は、「一家の支柱」2800万円、「一家の支柱に準ずる場合」2500万円、「その他(独身者、子供、幼児等)」2000万~2500万円というのが一応の基準となっています。ここでいう「一家の支柱」とは、当該被害者の世帯が、主として被害者の収入によって生計を維持している場合をいいます。

「一家の支柱に準ずる場合」とは、それ以外の場合で、例えば家事の中心をなす主婦、養育を必要とする子を持つ母親、独身者であっても高齢な父母や幼い兄弟を扶養しあるいはこれらの者に仕送りをしている者などをいいます。

 

上記死亡慰謝料の基準によれば、「一家の支柱」に対しての慰謝料額が他の場合の慰謝料額に比較して高くなっている理由は「一家の支柱」が死亡した場合、その死亡により遺族は多大な精神的苦痛を受けるのみならず日々の生活において費消していた収入も途絶えることとなり、その後の生活に大きな不安を残すこととなります。

 

また、事故により死亡した本人としても、経済的な不安のない家族を残してお亡くなりになることに比して、その悔しさ、無念さは察するに余りあり、残された遺族の悲しみ、将来への不安は、大きなものとなること、遺族の扶養的要素を死亡慰謝料に取り入れる必要ことによるものといえます。

 

被害者の近親者

民法711条は、死亡した被害者だけでなく、その近親者についても近親者固有の慰謝料を認めています

 

民法711条は「被害者の父母、配偶者、子」と規定していますので、それ以外の近親者については認められるのか、認められないのかということが法律上問題となっていました。その問題については最高裁昭和49年12月17日判決が、「文言上民法の規定に該当しない者であっても、被害者との間に同条所定の者と実質的に同視しうべき身分関係が存し、被害者の死亡により甚大な精神的苦痛を受けたものについては、同条の類推適用により、加害者に対して直接に固有の慰謝料を請求しうる」とし以後交通事故実務においてもそのまま踏襲されることとなりました。

 

現在では、内縁の配偶者、兄弟、再婚相手の連れ子に対しても、固有の慰謝料請求権が認められることがあります。

 

増額事由

 次のような事情が存する場合、先ほどの基準額よりも増額されることがあります。

 

(1) 加害者の事故後の態度が著しく不誠実な場合

証拠の隠滅が増額事由にあたることは明らかであるが、単に謝罪や見舞いをしなかった、あるいは責任を否定したとの一事をもって増額事由となることには慎重にならざるを得ず、常識に反するような対応をしたなど著しく不相当な場合に限られると考えられています。具体的には以下のようなものがあります

 

・37歳男性で妻の父が経営する会社からの請負業の死亡につき、加害者が、無免許飲酒運転中居眠りをしセンターラインオーバーをしたこと、事故後救護せず、運転者について虚偽の供述を行い同乗者に口裏合わせを求めたこと、被害者の長男も同事故で死亡し、妻と2人の娘も重大な傷害をおったことなど考慮し、3600万円(本人2500万円、妻300万円、子3人各200万円、父母各100万円)を認めた事例(さいたま地判平成19年11月30日)。

 

・69歳男性で兄弟の仕事の手伝いの死亡につき、著しい前方注視義務違反のほか、事故発生後に現場から逃走し、破損したナンバープレートを捨てるなどの証拠隠滅行為を行い、実刑判決を受けて服役後も一切損害賠償に応じる姿勢を見せないなどの加害者の態度は極めて悪質であるとして、2900万円(本人2200万、妻400万円、子3名各100万円)の慰謝料を認めた事例(名古屋地判平成22年2月5日)。

 

(2)加害者の過失が重大であったり、事故態様が悪質な場合

例えば、飲酒運転、ひき逃げ、速度超過、信号無視、居眠り運転、無免許運転、脇見運転等では、重大性、悪質性の程度を考慮して増額の有無、金額が決められます。具体的判例としては以下のようなものがあります

 

・3歳及び1歳の女の子が搭乗中の高速道路で渋滞により停車中の車両に、常習的に飲酒運転をしていた加害運転者運転のトラックが追突して炎上し、両親の面前で後部座席で焼死した事例につき、被害者それぞれにつき3400万円を認めた事例(東京地判平成15年7月24日)

・19歳男性で飲食店員につき、非行少年らのグループが、無免許で2台車両を連ねて「おやじ狩り」、「引ったくり」などの違法行為をしながら危険運転をし、センターラインオーバーをした加害自動車と被害者の原付自動車が衝突し、加害自動車は事故後一旦停車したものの、また走行を始めたため被害者は200m以上引きずられ死亡した場合に、3750万円(本人3000万円、両親各300万円、兄150万円)を認めた事例(大阪地判平成18年7月26日)

・43歳女性で主婦の死亡事故につき、加害者は部下には当日車で参加しないよう注意喚起していたが自らは車で出勤して忘年会で多量飲酒(呼気1リットルにつき0.55mg)の上仮眠状態に陥って道路左側線付近を歩行してきた被害者ら4名を順次跳ね飛ばした悪質さや運転動機の身勝手さ、薬局を経営する夫や3人の子の成長を見届けることなく生命を奪われた被害者の無念さなどを考慮して、3200万円(本人2700万円、夫200万円、子3人各100万円)を認めた事例(東京地判平成18年10月26日)。

 

死亡事故における過失割合

 交通死亡事故においては被害者・加害者双方の言い分が違うことはよくあります

 

死亡事故においては、被害者の方はお亡くなりになり、生きている加害者しか事故状況を把握していないケースがままあるため、加害者の主張のみで警察等の記録が作成されてしまい、後に、死亡事故の被害者遺族との紛争トラブルを引き起こす原因となります

 

死亡事故の過失割合

交通事故において双方の言い分が違うことはよくあります。とりわけ、一方が亡くなる死亡事故においては、生きている方しか事故当時の状況を把握していないケースが多いため、生きている方の主張のみで記録が作成されてしまい、後に、死亡事故の被害者遺族との紛争の原因となります。

 

交通事故の過失割合とは、事故の当事者それぞれにおける、交通事故の結果に対する責任の割合のことです。交通事故が起こったとき、追突事故など例外を除き、多くのケースでは被害者・加害者双方が何かしらの責任を負うことになります

 

過失割合は、被害者の方、すなわち、ご遺族の方が得る損害賠償金額に影響を与えます。

 

交通事故により負傷した場合、治療費やリネン代などの入院雑費、看護費用、通院交通費などが発生しますし、会社を休まざるを得なくなると休業損害が発生し、入通院慰謝料も発生します。後遺障害が残れば後遺障害慰謝料・後遺障害逸失利益が発生し、死亡すれば、死亡慰謝料・死亡逸失利益が発生します。

 

ご遺族の方は、これらの損害について相手方に請求することが出来ます。

 

その際に被害者の方の過失割合が大きいとその分もらえる損害賠償額が責任部分に応じて減ってしまうわけです。

 

具体的に、死亡事故のケースでは、被害者の方に対する損害賠償額は数千万円を超える場合が多く、仮に過失割合が数パーセントのでも、数百万円単位で、被害者の方が受け取れる損害賠償額が減額してしまいます。

 

賠償請求にはご遺族の方の生活補償という面もあり、安易に妥協することは出来ません。

 

よくあるのはとりあえず物損(自動車等の弁償)だけ早く支払いますのでと相手保険会社担当者に言われ、特に考えずに示談してしまい、いざ死亡についての賠償請求をするときに物損時の過失割合が一人歩きしてしまうことです。

 

そのようなことがないよう事故直後からしっかりと相手保険会社担当者と交渉していくことが求められます。

 

過失割合の争いは死亡事故においては最終的に大きな意味を有しています。実況見分調書など事故の公的な記録を取り寄せ、現場を調査するなどした上、法的根拠に基づいて相手方保険会社と示談交渉を行います。また、後々後悔することがないようしっかりとした打ち合わせをし、場合によっては裁判において裁判所のしっかりとした結論を得ることも選択肢に加えます

 

交通事故に精通している弁護士に交渉を依頼することで、ご遺族の方の無念を少しでも晴らせるよう、弁護士が常に寄り添い、サポートしながら、しっかりとした過失割合を決定していくことが出来ます。

 

まずは当事務所の初回無料法律相談をご利用下さい。ご遺族の方の物理的負担を軽減することはもちろん、相談することで何をすべきか把握でき精神的負担も軽減することに繋がるはずです。

 

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