骨盤・股関節・大股の外傷

これらの箇所は、立って歩くといった動きとかかわる関節のため、後遺障害が生じてしまうと普段の生活に支障を来すこととなります。交通事故により骨盤・股関節・大股について一通り説明していきます。

 

交通事故によって受ける代表的な股関節の外傷としては、股関節脱臼と股関節骨折の二つがあります。

 

股関節脱臼

大腿骨が後方にずれ関節包を突き破り股関節から外れることを股関節脱臼と言います。

 

この場合は早急に手術が必要で、24時間以内に治療しないとそのまま大腿骨が壊死してしまう可能性が高くなります。

 

股関節骨折

大腿骨に受けた衝撃がより強いときには脱臼に伴って、股関節を構成する大腿骨や骨盤骨を骨折してしまうことがあります。

 

股関節骨折を負った場合には、坐骨神経を圧迫し、坐骨神経麻痺や麻痺を引き起こすことがあります。

 

治療法としては、ほぼ手術療法がとられます。

 

大腿部の外傷

大腿骨頚部骨折

股関節とつながっている球状の骨頭を支えている部分のことを大腿骨頚部と言います。

 

交通事故により大腿骨頚部が骨折した場合、一般的には手術により骨折部を固定し、程度がひどい場合には人工骨頭置換術が行われます。

 

大腿骨骨幹部骨折

大腿骨の骨幹部は、オートバイでの交通事故により骨折することが多いです。

 

偽関節が残ってしまうこともあるので経過に注意が必要です。

 

大腿骨顆部骨折

大腿骨のうち、ひざ関節とつながっている部分のことを顆部といい、大腿骨遠位端骨折と診断されることもあります。

 

大腿骨顆部骨折を負った場合には、頚部骨折と同じように手術によって骨折部をネジや釘などで固定します。この場合膝関節の機能障害を残すことがあります。

 

大腿骨顆部骨折は、血管損傷も併せて負った場合壊死を防ぐため、早急な治療が必要となります。

 

股関節・大腿の後遺障害と等級

股関節の機能障害

交通事故により股関節が全く機能しなくなったり、股関節に可動域制限が生じたりした場合、機能障害として後遺障害が認定されます

 

以下の3つの基準があります。

「関節の用を廃したもの」とは

  • 関節が硬直したもの
  • 関節の完全弛緩性麻痺又はこれに近い状態にある(自動運動で、可動域が健康な方と比べて10%程度以下に制限された)もの
  • 人工関節等を置換した関節であり、関節の可動域角度が2分の1以下に制限されているもの

のいずれかに該当することを言い、該当した場合には後遺障害8級7号の認定を受けることができます。

 

「著しい障害を残すもの」とは

  • 人工関節等を置換していない関節で、関節の可動域角度が2分の1以下に制限されているもの
  • 人工関節等を置換している関節

のいずれかに該当するものを言い、該当した場合には後遺障害10級11号の認定を受けることができます。

 

3 「障害を残すもの」とは、人工関節等を置換していない関節で、関節の可動域角度が4分の3以下に制限されているものを言い、この場合には後遺障害12級7号の認定を受けることができます。

 

なお、股関節だけでなく、ひざ関節と足関節も併せて脚の三大関節全てが硬直した場合には、両足のときは1級6号の、片足のときは5級7号の認定を受けることができます。

 

股関節の動揺関節

交通事故により関節の安定性が損なわれて異常な関節運動が生じることを動揺関節といい、動揺関節となっている場合には後遺障害の認定を受けることができます。

 

動揺関節による後遺障害は、どの硬性補装具を必要とするかを基準として、上記の機能障害の等級を準用し、等級を決定することになっています。

 

硬性補装具を

常に必要としている場合には後遺障害8級準用、

硬性補装具を時々必要としている場合には後遺障害10級準用、

硬性補装具を重激な労働等の場合のみ必要としている場合には後遺障害12級準用

の認定を受けることができます。

 

また、その動揺関節が習慣性脱臼に該当する場合にも、後遺障害12級準用の認定を受けることができます。

 

大腿骨の変形障害

交通事故により大腿骨に骨折等の傷害を負い、その治療後、大腿骨に変形が残った場合を大腿骨の変形障害と言い、この場合には後遺障害の認定を受けることができます。

 

大腿骨の変形障害による後遺障害の認定基準は、偽関節を残し著しい運動障害を残すもの・偽関節を残すもの・長管骨に変形を残すもの、という3つの基準があります。

 

「偽関節を残し著しい運動障害を残すもの」とは、大腿骨の骨幹部等に癒合不全を残し常に硬性補装具を必要とするものを言い、その場合には後遺障害7級10号の認定を受けることができます。

 

大腿骨の骨幹部等に癒合不全を残し、常に硬性補装具を必要としない場合には「偽関節を残すもの」に該当し、8級9号の認定を受けることができます。

 

「長管骨に変形を残すもの」とは

  • 大腿骨に変形を残し外見からわかる程度のもの
  • 大腿骨の骨端部に癒合不全を残すもの
  • 大腿骨の骨端部のほとんどが欠損したもの
  • 大腿骨の直径が2/3以下に減少したもの
  • 大腿骨がある程度回旋変形癒合しているもの

のいずれかに該当するものをいい、この場合には後遺障害12級8号の認定を受けることができます。

 

大腿部の欠損障害

交通事故により大腿(太もも)部分から脚を失うことを大腿部の欠損障害と言い、この場合には後遺障害の認定を受けることができます。

 

大腿部の欠損障害による後遺障害は、ひざ関節以上で失ったかどうかが認定基準となっており、失った脚が両方か片方かで認定される等級が異なります。

 

「ひざ関節以上で失う」とは

  • 股関節において大腿骨が離断したもの
  • 股関節とひざ関節との間において切断したもの
  • ひざ関節において大腿骨と腓骨及び脛骨が離断したもの

のいずれかに該当することを言い、これが両方の脚の場合には1級5号片方の脚の場合には4級5号の認定を受けることができます。

 

以上のように、骨盤・股関節・大股には様々な怪我があり、そのほとんどが重度の怪我となり、後遺障害が残存しやすいので、慎重な対処が必要です。ただ、医師の方の言うことを聞いているだけでは適切な賠償金を得られない可能性があります。

 

早期に専門家のアドバイスを受けることが非常に肝要です。ぜひお気軽に当事務所の初回無料相談をご利用ください。

運営者情報

島武広
島武広島法律事務所 代表弁護士(神奈川県弁護士会所属)
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